Glanz in Düsseldorf

2013年から2年間デュッセルドルフで過ごした生活を記録しました

Kattenstoet Ieper

フランスとの国境近く、ベルギーフランドル地方の町イーペル。人口4万人ほどの小さな町で、3年に1度、5月の第2日曜日に1938年から続く「猫祭り」が開催されます。普段は静かなイーペルの町もこの日は祭りムード一色。世界でも珍しい猫祭りを見に世界中の猫好き、祭り好きの人々がイーペルに集まるそうです。デュッセルドルフから車で3時間で到着しました。

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 イーペルの猫祭りの起源と歴史
12世紀~14世紀後半、イギリスから輸入した良質の羊毛から編んだ高級毛織物を輸出する事でフランドル地方は目覚 ましい発展を遂げました。イーペルも周辺のゲント、ブルージュと肩を並べる毛織物の一大生産地でした。当時、イーペルでは、倉庫に保管された毛織物をネズ ミの被害から守るために多くの猫が飼われました。14世紀になると、ヨーロッパ各地でペストが大流行します。疾病や災いは、魔女の仕業という考えから魔女 狩りが行われました。そんな中、魔女の使いと信じられていた猫を可愛がっていたイーペルの人々は「異教徒」の疑いを晴らすため生きた猫を塔の上から投げ落 として殺したそうです。なお、猫が殺されたのは、不衛生なネズミや猫が病原菌を運ぶと考えられていたとも、猫に厄を負わせていたとも言われています。その 後、イーペルでは、一年に一度、「猫の水曜日」に生きた猫を投げ落とす行事が、1817年まで行われていました。時が流れ、このような暗い歴史を忘れず、 猫を悼むため、生きた猫の代わりに猫のぬいぐるみを落とす形で1938年にイーペルで猫祭りが開かれるようになったのです。暗い歴史のある猫祭りですが、 現在は、猫好きが集まる明るく、楽しいお祭りに生まれ変わっているのです。

メインストリートでは、15,000匹(人)とも言われる猫が登場する猫祭りパレードが行われます。

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最後には、王様シープルと王妃ミネケ・プスの全長5mを超える巨大な山車が登場し、パレードは最高潮を迎えます。

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イーペルの猫祭りのハイライト!「猫投げ」
イーペルの猫祭りのクライマックスは、イーペルのシンボルカラーの赤と白の服を着た道化師が、繊維会館の鐘楼から黒猫のぬいぐるみを投げ落とす儀式です。このぬいぐるみをキャッチできた人には幸福が訪れるそうです。町の人々は「我こそは!」と、手を伸ばしたり、ジャンプをしたり、誰もが猫のぬいぐるみをその手にすべく必死になります。

 高く、そして西日がまぶしく、とてもキャッチできそうではないです。

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どこまでも続く沢山の人・・・こんなに集まっていても30匹くらいしか投げられません。大人もみんな本気なので子どもは危ないくらいです。あきらめかけたその時、近くにぬいぐるみが飛んできました。ぬいぐるみは群がる人からはじかれて、なんと主人の腕の中に!!なんとぬいぐるみをゲットしました。なんという偶然!!幸運が訪れますように・・・・

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